【現役クリエーターが徹底比較】3DCGソフトMAYA vs Blender:どちらを選ぶべきか?

3DCGソフトウェアの選択は、クリエイターにとって非常に重要です。特に、MayaとBlenderはその機能性とアクセシビリティで広く知られており、プロから初心者まで数多くのクリエーターに利用されています。ここでは、MayaとBlenderの詳細な比較を行い、それぞれのソフトウェアがどのようなユーザーに適しているかをお伝えします。

私自身元々MAYAを使っていて現在はBlendrも使いながら3DCGの製作を行っています!その経験から分かったことも踏まえながら、どちらがいいかもお伝えしていきます!

目次

MayaとBlenderそれぞれの主な特徴

Maya: 業界標準のパワーハウス

Maya

MayaはAutodesk社によって開発された、プロフェッショナル向けの3DCGソフトウェアです。映画、テレビ、ゲーム業界で広く利用されており、その高度な機能性と柔軟性で知られています。Mayaは特にアニメーションとVFXの分野で強みを持ち、リアルタイムでのレンダリング、シミュレーション、アニメーション制作が可能です。豊富なプラグインとスクリプトによるカスタマイズが可能で、プロジェクトのニーズに合わせて機能を拡張できます。

しかし、Mayaのライセンス料は高額であり、特に個人クリエイターや小規模スタジオにとっては、コストが大きな障壁となることがあります。また、その複雑さから、初心者には学習曲線が急であると感じられることもありますが、業界標準のソフトウェアを習得することは、キャリアにおいて大きなアドバンテージとなり得ます。

値段が高いのも困るのですが、Blenderと比べてチュートリアルの数が少ないので独学で学習するのは少し苦労します。

Blender: 無料でアクセス可能な全機能統合型ソフトウェア

Blender

Blenderは、オープンソースの3DCG制作ソフトウェアであり、その無料性が最大の特徴です。ユーザーは商用・非商用問わず、無料で全機能を利用することができます。Blenderはモデリング、アニメーション、レンダリングなど、3DCG制作に必要なすべての工程をカバーしており、初心者からプロフェッショナルまで幅広いユーザーに支持されています。

Blenderのユーザーインターフェースは直感的で、学習リソースも豊富に提供されています。活発なコミュニティによるプラグインやアドオンが数多く存在し、ソフトウェアの機能を拡張することが可能です。しかし、Mayaに比べると、業界内での採用率は低いため、プロフェッショナルな環境での求人に応募する際には、Mayaのスキルが求められることが多いです。

完全無料で始められてチュートリアルも豊富にあるので、3DCGを始めるならまずはBlenderから始めてみるのがおすすめです!ただゲーム会社など実際の現場ではMAYAが使われていることがほとんどなのでMAYAも使えた方が就活などでは有利になると思います!

私自身の経験からMayaとBlenderの比較

BlenderとMayaの性能差

性能差とか言うけどMayaとBlenderは高い料金を払って使わないといけないMayaの方が性能がいいんじゃないの?

と思う人もたくさんいると思いますが
結論から言うとそこまでMayaとBlenderの性能差はないと私自身思っています!

かく言う私も3DCGを始めたばかりのころは同じことを思ってMayaを使っていました。実際私が3DCGを始めたときはBlenderよりMayaのほうができることが多くて優秀だったと思います。しかしここ最近のBlenderの進化がすさまじく多少操作感の違いはあれど、できることはほとんど変わらないです。しかもMayaのメリットである”豊富なプラグインとスクリプトによるカスタマイズが可能で、プロジェクトのニーズに合わせて機能を拡張できます。“という部分も自分でプログラムを組める人はまだメリットになりえますが、そうではない人からするとあってないようなものです。またBlenderのほうが無料で使えるということで気軽に使う人が多く、そのおかげで優秀な配布プラグインが豊富にあるので、自分でプラグインを作成する人以外からしたらBlenderのほうが拡張機能豊富じゃん!という感じになります。

Mayaのいいところは?

ここまでの記事を読んでみて「Mayaは高いだけでBlenderよりいいところないじゃん!」と思ったですよね?ですが今でもBlenderよりMayaのほうが優れているという点とMayaを使って得られる強みもまだまだあります!

高品質なレンダリング

Mayaは「Arnold」というレンダーエンジンを使ってレンダリングをするのですが、これがとても優秀です。Arnoldは物理ベースのレンダリングエンジンであり、リアルな光の挙動をシミュレーションします。その結果、非常に高品質でフォトリアルな画像を生成できます。つまりどういうことかというと、光や影がものすごくリアルに表現することができるのです!Blenderのレンダーエンジン「Cycles」もかなりきれいにレンダリングできるのですが、実は光や影の部分は実際に起きる現象とはかけ離れた不自然なものになっていることが多くあまり正確ではありません。特に水やガラスに光を当てた時の屈折や影の在り方などは不自然になることが多いです。またArnoldは高度なサンプリング技術とノイズ除去アルゴリズムを使用して、クリーンでノイズの少ないレンダリングが行えます。

しかしArnoldにも弱点があります。それはレンダリング時間がとても長いところです。ArnoldはCPUでめちゃくちゃ計算しながらレンダリングするので結構時間がかかります。一応GPUでのレンダリングもできるのですがGPUレンダリングだとクオリティがかなり落ちてしまいます。ですが時間がかかった分かなりクオリティの高いものをレンダリングすることができます!

就職で強みになる

就職を目指す場合はMayaが使えた方がかなり有利だと感じました。基本的に3DCGを使う大手の企業はMayaをメインで使っています。ゲーム会社やアニメ会社のほとんどがMayaを使っていて、企業の募集要項をみてもMayaが使える人を募集しているところが多いです。ですがBlenderで就職は難しいのかといわれるとそうではありません。小規模の会社、特に3DCGを扱う映像会社はBlenderを使うところも多く、Blendr+AfterEffectなどで3DCGの映像を作っていれば内定をもらうことができるでしょう。しかし今のところ3DCGを扱う映像以外の企業はほとんどMayaを使っているということを覚えておきましょう!

強力なサポートとコミュニティ

これは企業がなぜMayaを導入しているのかの大きな理由にもなるのですが、MayaはAutodeskによりサポートされており、豊富なドキュメントやチュートリアル、活発なコミュニティが存在します。問題が発生した際にも迅速に解決できる環境が整っています。この中で個人単位でメリットになるのは”豊富なドキュメントやチュートリアル、活発なコミュニティが存在します。”という部分になると思います。これらは基本英語のものになるのですが、公式から初心者向けのチュートリアルだったりアップデートに関する詳しい情報とそれらの使い方、応用などを出してくれています。公式だからの丁寧で詳しい内容になっているのでそこは大きなメリットではないかと思っています。

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Blenderのいいところ!

ジオメトリーノード

Maya信者だった私がBlenderを使い始めた理由の一つでもあるのですが、Blenderはジオメトリーノードというものが使えます。ジオメトリーノードは、Blenderのノードベースのシステムであり、ジオメトリ(形状)をプロシージャルに作成、修正、および操作するためのツールです。ノードを繋げていくことで、複雑なモデルやエフェクトを直感的に作成することができる機能です。

CGの映像などでたくさんのオブジェクトを不規則に動かす表現や、オブジェクトが車からロボットのように別のものに徐々に変形させたり、氷から炎のように質感を徐々に変化させたり、というのを簡単にできるシステムです。最近のBlenderは特にこの機能に力を入れており、Mayaでも似たような機能は使えますが正直Blenderのジオメトリーノードのほうが使いやすいです。

またジオメトリーノードを使うことで、手動では時間がかかる複雑な形状やパターンを短時間で作成できます。さらに一度作ったノードセットアップを保存して、他のプロジェクトでも再利用することもできます。そして複雑なアニメーションを付けた後でもノードを編集することで、即座に結果を確認でき、迅速な調整が可能になるという素晴らしい機能がBlenderでは使うことができます!

日本語のチュートリアルがたくさんある

Mayaと比べて日本語のチュートリアルがたくさんあるので学習はしやすいです。YouTubeで検索するだけで大量に出てくるので独学で始める方にも優しいと思います!

無料で使える

ここまで高機能なソフトなのに無料で使えるのはおかしいと思います。しかも日々アップデートしてくれているのもかなり魅力です!これから有料になったりすることもなさそうなので安心して使えます。

オンライン学習プラットフォームが豊富にある!

日本語でBlenderを学べるオンライン学習プラットフォームも増えています。これらのプラットフォームでは、体系的なコースが提供されており、自分のペースで学習できます。

結論

結論としては就職を狙うならMAYA、個人での製作を行っていく予定ならBlenderを使うのがおすすめ!

MayaとBlenderは、それぞれ異なるユーザー層に適しています。Mayaは高度な機能と業界標準としての地位を求める人に最適ですが、コストが課題となります。ですが使用場所が会社なら会社が使用料を払いますし、就職を目指す学生は無料で使うこともできるので、そこまでデメリットにはならないでしょう。一方、Blenderは低コストで使用可能であり、特に予算に制約がある個人クリエイターや小規模スタジオに適しています。特にフリーランスとして活動するならBlendrが最強ですね!最近は個人クリエーターのほとんどがBlenderを使用しているので共同でプロジェクトをやる場合データの共有もしやすくなります!

最終的には、ユーザーの目的、予算、学習意欲に基づいて、自分に合ったソフトを選択することが重要です。プロジェクトの要件や将来のキャリアを考慮し、MayaとBlenderのどちらが自分のニーズに合致するかを検討することをお勧めします。どちらのソフトウェアも強力なツールであり、クリエイティブな表現の可能性を広げるための素晴らしい選択肢になります!

他に何かご質問等ありましたらコメントでお伝えください!よろしくお願いします!

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