3DCGを制作する際、ペンタブレットは重要なツールの一つです。しかし、液晶タブレット(液タブ)と板タブレット(板タブ)のどちらを選ぶべきか、迷うことが多いでしょう。この記事では、液タブと板タブのメリット・デメリットを比較し、実体験をもとに3DCGクリエーターにとってどちらが最適なのかを解説していきます!
この記事のレベル
初心者 | (4.5) |
重要度 | (4.5) |
難しさ | (2.0) |
私自身Zblushなどでスカルプトモデリングをすることが多いのですが、今回は液タブと板タブどちらも使って作業をしていた経験からどちらの方が3DCGに向いているのか解説していきます!
液タブと板タブそれぞれのメリット、デメリット
液タブについて
液タブのメリット
- 直感的な操作
液タブはディスプレイに直接描き込むため、操作が直感的であり、描画作業において自然な感覚を得られます。イラストレーターにとっては、この点が大きな魅力です。 - 視覚的な一致
ペンの動きと描画されるラインが一致するため、特に細かな作業や精度を求める場合に非常に便利です。 - 学習コストが低い
初心者でも感覚的に扱いやすく、板タブに比べて慣れるのが早いと感じる人が多いです。
液タブのデメリット
- 高コスト
液タブは一般的に板タブに比べて価格が高く、性能の良いモデルほど出費がかさみます。 - 疲労感
長時間の作業では、液タブを使う際に姿勢が不自然になりやすく、首や目が疲れやすいというデメリットがあります。 - 持ち運びに不便
液タブは板タブに比べて大きく、重量もあるため、携帯性に劣ります。
現在液タブはWacom製品以外でもXPPenやHUIONなどの優秀なメーカーが台頭してきていて昔より安く高性能な液タブを買うことができるようになっています!
板タブについて
板タブのメリット
- コストパフォーマンスが高い
板タブは液タブに比べて安価であり、初めてのペンタブレット購入者にとって手軽に購入することができます。 - 高精度の入力
板タブは液タブに比べて精度が高く、特に3DCGソフトウェアでのモデリングやスカルプティングに適しています。 - 疲れにくい
板タブを使用する際、ディスプレイを見るため、姿勢がより自然で、長時間の作業でも液タブと比べると疲れにくいです。 - コンパクトで携帯しやすい
板タブは軽量でコンパクトなため、外出先での作業や移動が多い場合にも適しています。またワイヤレスが主流なので手元で動かすときに線が邪魔になることもないです。
また板タブは現在ワイヤレスで接続できるものがほとんどなのでPC周りの配線がぐちゃぐちゃになりにくいのも大きなメリットだと思います!
板タブのデメリット
- 慣れが必要
板タブでは、ディスプレイと手元のペン位置が一致しないため、初めて使う際には慣れが必要です。 - 直感性が劣る
液タブに比べると、手元と画面の視覚的な一致がないため、描画時に直感的な操作感が少ないと感じるかもしれません。 - 見た目がかっこよくない
液タブと比べると板タブの見た目はただの板なのでかっこよくないです。私個人の意見ですが機材などの見栄えがいいと作業するときにモチベが上がるので、その点ではあまりモチベが上がるような見た目ではないです。
ただし自分や自分の周りの人たちも板タブに慣れるのにはそんなに時間はかからなかったので、そこまで操作感が難しいということはないと思います!
板タブは見た目や機能こそシンプルですが、無駄がないからこそ使いやすいです。またデスク周りの配線管理とかも板タブだと気にせずに使える所も個人的に高評価でした。また3DCGのモデリングは画面を見ながらそこに直接書き込んでいくという液タブのやり方よりも、モニターを見ながら手元で書き込んでいくという板タブのやり方の方がモデル全体の形を把握しながら作業できるので、結果としてより良い作品に仕上がるのではないかと思います!
実体験からどちらがおすすめかの解説
ここからは私が液タブと板タブどちらも使ってみてのどちらがおすすめか解説していきます!
結論から言うと私は3DCG制作でモデリングをするために使うなら板タブをおすすめします!
私が使っていた液タブはWacomの大型の液タブとHUIONの小型の液タブの2種類を使っていました。ですが正直液晶を見ながら直接作業する必要をあまり感じられなかったです。イラストを描くときは液タブでやる方がやりやすいと感じたのですが、3DCGをやる時はモニターを見ながら手元でカキカキする方が作業しやすいと感じました。また首が結構痛くなりやすかったり、前傾姿勢になって姿勢が悪くなり腰が痛くなったりしやすいと使ってみて思いました。
ただ液タブはあるだけでかっこいいんで作業をする時のテンションは上がります。また大き目の液タブとかになると数十万円とかなり値段が高いため、使わないともったいないとなってモチベーションがないときでも作業しようとなるかもしれません、、ただ私が液タブと板タブどっちも使った上で3DCGモデリングでわざわざ液タブを使うべきだと感じた部分はモチベーションなどの気持ちの部分に関するところしか感じられませんでした。
板タブはWacomのWacom Intuos Mediumワイヤレス TCTL6100WL/K0というものを使っています。Wacomの板タブの中にはもっと価格の高いものもあるのですが、私はこれが一番使いやすいと思います。価格の高いモデルと安いモデルの違いは液タブ本体のサイズとショートカットに使えるボタンがどれだけついているかみたいなところがあるのですが、私は基本的に左手デバイスにショートカットを登録して使っているのであまりボタンがあってもうれしくないんですよね。なのでボタンが少ない分安めなこの板タブがコスパの部分も含めておすすめです!またワイヤレスで使えるという点も板タブを動かしながら使えるので作業がしやすくて
3DCGクリエーターに板タブが適している理由
3DCGにおいては、精密な操作や長時間の作業が求められることが多く、板タブの持つ高い精度と疲れにくさが非常に重要です。また、モデリングやスカルプティングの際には、視覚と手元の一致よりも、全体のバランスを確認しながら作業することが多いため、液タブの直感的な操作性より板タブの様にモニターを見ながら手元で作業する方が作品のクオリティーを上げていけるのではないかと私は思います。
さらに、コストパフォーマンスの面でも板タブが優れており、3DCGクリエーターとしての作業効率を上げるための投資として、私はお勧めします!
結論
イラストを描くなら液タブの方が直感的で扱いやすいかもしれませんが、3DCG制作においては板タブがその精度、コストパフォーマンス、長時間の作業における疲れにくさから、より適していると言えます。自分の制作スタイルや予算に合わせて、最適なペンタブレットを選んでください。
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